【マシンガンズ滝沢さんに取材】大切なのはごみを減らす努力とごみから”資源”を取り出すこと

今回はキッチンカラットの愛用者である、マシンガンズの滝沢さんに取材しました。芸人、ごみ清掃員として活動されている滝沢さんですが、「ごみについての知識を多くの人に伝えたい」とご自身で『滝沢ごみクラブ』というコミュニティも主催されたり、イベントや著書なども多く、ごみについての認知拡大にも意欲的です。そんな滝沢さんが考えるごみについて、またキッチンカラットについてのお話しをお伺いしました。

■『滝沢ごみクラブ』を結成したきっかけ

 いまSNSが発達して、これまで出会わなかった人たちと知り会う機会が増えましたよね。滝沢ごみクラブを始めたきっかけもそんな出会いの中にありました。今一緒に滝沢ごみクラブを運営している方から「一緒にやりませんか」と誘われたんです。ごみの分別って地域によって違うので、僕は全国で共通する環境通認識みたいなものを作りたいと思っているんです。各自治体のいろんな事情が絡んでいるので、土地によってごみ捨てのルールがあるのは仕方ない。でもその中でも、例えばプラスチックはなるべく使わない方がいいとか、生ごみは燃やさなくて済むなら、燃やさなくていいじゃないのかなと思うんです。そういうことをいろんな場所から発信したいなと思っても、ひとりで環境問題やごみ問題に関する活動をするのは、なかなか大変なんですよ。

ごみ問題をなんとかしたい!ごみの話がしたい!

自分が実践しているごみを減らす取り組みを語りたい!

こんな思いをきっかけに、滝沢ごみクラブというコミュニティを始めました。そうすると、ごみ問題に関心のある人、知見のある人、逆に全くごみについて知らない人など、様々な仲間ができ、そこでみんなで情報を共有したり、一緒に活動していくことができるようになりました。僕だけの発信だけではなく、コミュニティ内でメンバーの方が情報発信や企画を行ってくれたり、メンバー同士で活動してくれたりなど、相乗効果が生まれています。

■キッチンカラットを導入して6か月。それ以前の生活には戻れない

キッチンカラットというディスポーザー一体型の生ごみ処理機のを設置したのは2023年の3月。使い始めて半年ぐらい経ちました。もともと僕は生ごみを出さないようにコンポストをやっていたんですね。でも、2、3日生ごみを家の中に置いておくと臭いが気になってくるんです。特に夏場は大変で。

でも、それがキッチンカラットを設置してからはディスポーザーに生ごみを投入するだけで全自動で処理してくれるから、全く臭いが気にならなくなりました。

生ごみの臭いがなくなったし、三角コーナーも使ってないので、キッチンはスッキリ。とても心地良く生活ができています。

しかも、コンポストでは処理できなかったものが処理できるのもうれしいです。例えば貝殻とかね。コンポストを使っていたときに比べて処理できるものが増えて、生ごみがかなり減って気持ちいいです。

またコンポストは生ごみを分解するまでに時間がかかりますけど、キッチンカラットは一瞬で処理できるのも良い。おかげでキッチンが快適になりました。水に濡れる部分ってぬめりが出たりストレスになりますからね。ちなみに、水分は腐敗や臭いの原因にもなるので、僕はペットボトルや空き缶なども、よく乾かしてから捨てるようにしています。

キッチンカラットは、使い方も簡単。調理中に出る生ごみをどんどんお水を流しながら、ディスポーザーに入れるだけ。生ごみをまとめておくこともなく、調理と処理が同時にできるので快適です。

最初だけとうもろこしの皮をそのまま入れてしまい、ディスポーザーに引っかかったりしましたけど、すぐに担当の人に相談して、処理の仕方もわかりました。

理屈がわかればすぐに慣れまして、ディスポーザーを効率よく回すためには、野菜はなるべく細かく切るようにしていますが、ザックリ切ってもけっこうイケちゃう感じはします。

生ごみは乾燥処理されるので、ごみ捨ては2ヶ月に1度くらいでとても楽です。今使い始めて半年ほどなので、タンクの中で乾燥ごみになったものを1回取り出したぐらいですね。その間も、特に掃除やお手入れもしなくても大丈夫でした。

 キッチンカラットは、ディスポーザーで生ごみを細かく粉砕して、水と固形を分離し、固形ごみを乾燥させるんです。結果、ごみはもとの約5%になるんですよね。そのごみは堆肥としても使用できるので、何かに使おうと思って捨てずに取ってあります。今後、お花を育てたり、家庭菜園で野菜を育てるときに使ってみようかなと思っています。

自家製堆肥なので安全ですし、循環型の社会に通じる取り組みになると思うので、滝沢ごみクラブを通じて何かできればいいなと思っています。お値段としては家計と相談する価格帯ではありますが、家事がグンッとラクになることを思えば、おすすめしたいですね。妻も夏場に臭いがしないこととごみ出しの快適さを知ってしまったら、「キッチンカラットがないと無理! それ以前にはもう戻れない」って言ってました(笑)。

■ごみを減らすためには、まずごみの中から“資源”を取り出すことを考えることが大事

実は可燃ごみの4割ほどは、食べ物に関するごみだったりするんですよ。それは食品ロスでもありますが、どうしても捨てないわけにはいかない物もあるので、ごみの中でもかなりの量になっているんですね。でももしごみ袋の中に生ごみが入っていなかったら、生活はかなり快適になるはずなんです。生ごみを減らせるように実行してみると、その心地良さがわかると思うんですね。ごみとして出すんだから何でもいいだろうと思わずに、ごみについて考えることは丁寧な生活に繋がると思うんです。それが豊かな生活のような気がするし、それを味合わせてくれるのがキッチンカラットだと僕は思います。丁寧な暮らしができれば、穏やかな気持ちになりますからね。ごみ捨てってライフスタイルの一環。働く、ご飯を食べる、恋をする……生きていく上での営みっていろいろありますけど、僕はごみを処理することもそこに含まれると思うんですね。豊かな心で生活するためには、ごみ処理の仕方を充実させるということも大事なことだと思います。

 日本のごみを減らす……それがいまの僕の夢です。日本のごみを減らすなら、地域のごみを減らさなきゃならいし、そのためには個人のごみを減らさないといけない。ごみについて考えるときに、分別の仕方やルールを詳しく知りたいって人って思う方もいると思います。ですが、そうではなく、ごみ自体を減らすという風にみなさんに考えて欲しいんです。

 ごみって何種類だと思う? そう聞くと、7種類、8種類って答える方もいらっしゃいますが、実はごみって2種類なんです。可燃ごみと不燃ごみ、つまり燃えるごみと燃えないごみの2種類。ペットボトルや瓶、缶などいっぱいあるけど、みんな資源ごみって呼びますよね。でも僕らの世界ではこれらを資源ごみとは言わない。では、どう言うかというと、“資源”と呼ぶんです。つまり資源ごみはごみではなく、最終処理場に行かずにもう一度みなさんが使うもの、そのための資源なんです。この区別をつけることが一番大事なんです。

 なので、まずは可燃ごみの中にごみではなく、資源が入っているんじゃないかって考え方をして欲しい。分別ってペットボトルを分ければいいんでしょってことではなく、可燃ごみの中に資源が入っていたら、それを取りだして資源に回す。それがごみの分別だと僕は思います。なので皆さんに意識して欲しいのは、まず紙を分けること。カレンダーやお菓子の箱、封筒とかですね。そして、もう一つはプラスチックを分けてください。プラスチック資源の回収がない自治体に住んでいらっしゃるなら、肉や魚のトレイをスーパーに持っていくだけでもいいと思います。まずはそうやってごみを減らしていくことが大事で、その次の問題としてぶち当たるのが生ごみなんですよ。その段階に行ったら、キッチンカラットの存在を思いだしていただけたらいいなと思います。

<プロフィール>

滝沢秀一。お笑い芸人&ゴミ清掃員として活動。2012年からはゴミ清掃員としての仕事も始め、SNS発信したことをきっかけに「このゴミは収集できません」(白夜書房)、「ゴミ清掃員の日常」(講談社)など、書籍を出版。2020年には環境省より「サステナビリティ広報大使」に就任し、ゴミ問題や環境問題について私たち一人ひとりにできる取り組みを広める役割も担っている。https://community.camp-fire.jp/projects/view/515426